大人のADHDへの認知行動療法

ADHDには,「先延ばし」「整理整頓の苦手さ」「忘れ物」「集中の持続困難」「不注意ミス」などの傾向がみられます。
例えば,Aさんは毎日寝る前に「寝て起きたらまた仕事だ」と考え、ついついゲームやSNSを見て夜更かしをします。結果,朝がしんどく,疲れて仕事にも集中できず,不注意ミスも増えてしまいます。しかし,Aさんは夜更かしを止めることができません。なぜ,この行動を続けるのでしょうか。原因だけでなく結果にも目を向けてみましょう。この行動の結果は彼にとって必ずしもデメリットだけではないのです。「仕事を忘れられる」「楽しい時間を過ごせる」など,短期的にメリットがあるので維持されている可能性があります。特にADHD特性がある場合,目先の利益に注意が行きやすいと言われています。
嫌な事を避けて短期的にメリットのある行動を繰り返す,これを「回避行動」といいます。こういった行動課題について,当院では行動療法を用いた治療も行っています。(O)

 

※発達障害についてスタッフが書いた文章を載せていきます。

 

2020年09月07日