自己理解編②~就労準備評価スケールシートのご紹介 ~
お待たせいたしました。
前回に引き続き、自己理解がテーマです。今回は、使用しているスケールシートについてご紹介します。
<W-PASS(就労準備評価スケールシート)>
再就職に必要なスキルは多次元に渡り、様々な視点で自分の状況を理解していくことが重要です。
ワークサポートプラザには、就労準備評価スケールシート(W-PASS;Work Preparation Assessment Scale Sheet)があり、取り組みの進捗やDCに参加したことで変化してきたことなど、就労に対する準備がどの程度達成できているのかをチェックシート式で確認することが出来ます。W-PASSの項目は複数の観点から構成されており、幅広い視野で就労準備の程度を自己評価することが出来ます。また、ご自身の状況によって目標とするべき課題が明らかとなるため、見通しを持ちやすくなることもポイントのひとつです。
また、担当スタッフとW-PASSを使って課題を共有することが出来るため、相互の理解を深めながら、治療に役立てることもできるのです。
発達障害者の方の特徴として、自分を客観的に捉えることが苦手な傾向があります。令和6年4月から合理的配慮に関して一部改正となります(詳しくは、前回のコラム「発達障害者と就労②~自分の特性を理解する~もご覧ください」)。合理的配慮は当事者の方が職場に対して申し出るものですが、自身の状態を正しく伝えるためには、自己理解が重要となります。そのときのために、W-PASSを使って自分の状態を様々な観点で知る練習をしておきましょう。
現在、W-PASSに関する研究を行っており、精度向上のために都度改訂を行っています。
他にもワークサポートプラザには自己理解に役立つツールがたくさんあります。自己理解は自分1人で進めていくのではなく、相互の関係によって深まっていくと言われています。自分について知ることを、不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、他の参加者やスタッフ、医師と一緒に行うことでその気持ちが和らぐかもしれません。ぜひ、ワークサポートプラザで自分のことを知っていきましょう。
ワークサポートデイケアは医療デイケアとなり、保険診療が適応されます。
医師診察が必要になるため、他医療機関通院中の方はご相談ください。
説明会は医療に繋がっていない方も参加できます。
学校生活や就職活動で困ったときには、ぜひお気軽に相談にいらしてください。 (K)