障害について

私は目が悪いので普段コンタクトレンズを使用しています。でも夕方になると目がしばしばしてくるので目薬を常に用意しています。
帰宅後や休みの日には目を休ませるために、コンタクトはせずにメガネを使っています。
視力はかなり悪いのですが、視覚障がいと思ったことはありません。

それは、たとえ視力が悪くても、コンタクトレンズやメガネを使用することで日常生活に支障がないからです。目が疲れた時には軽くマッサージをしたり、定期的な受診で視力に合った度数に変えるなどメンテナンスもしています。それでもよく見えない時には、近づいてみたり、周りの人に確認したりすることで支障なく仕事をしたり生活ができているのです。

デイケアに参加し始めた方の中に
「『発達障害』と診断されて障がい者扱いされるのではないか」と、
落ち込む方がいらっしゃいます。
確かに診断名の中に『障害』という言葉が入っているのでインパクトは大きいと思います。
発達障害は症状が千差万別で、その程度も人それぞれです。
衝動性が強いタイプの方の中にはよくけがをする方がいます。緊張が強くて自宅から出るのもやっとの方もいます。その一方で、多少衝動的ではあるが新しいことにチェレンジして活動範囲を広げている方や、半端ない集中力を仕事に生かしている方もいらっしゃいます。

コンタクトレンズのように、あなたの困りごとに使えそうなアイテムは何でしょう?
例えば約束を忘れたり、忘れ物が多い方はスマホのリマインダーを使って「見える化」するとよいでしょう。TODOリストを使用する方法もあります。
コンタクトレンズに代わるメガネはなんでしょう?
話すのが苦手な方は、話の上手な方と話をしてみてはいかがでしょう。お手本を真似してみるのもよいでしょう。
困ったことを相談したり、愚痴を聞いてもらったり、新しい知識を得たりして心のメンテナンスをしてみてください。
そうしているうちにこれまでのやり方、対処方法以外の思ってもいなかった新しい方法を手にしていつの間にか困りごとが小さくなり、自分の努力だけでは解決しないことは、周りの人に上手にSOSを出せるようになれば更に暮らしやすくなるでしょう。

たとえ『発達障害』と診断されても生活するうえで困ることがなければ、それは『障害』ではないのです。自分の特性を仕事やプライベートに生かせる生き方を一緒に考えて行きましょう! (O)

2023年05月29日